筆跡を見るだけでその人の性格がわかり、悩みの解決や、なりたい自分になるためのアドバイスができるのはなぜか?
それは、超能力があるから!
。。。ではもちろんなく、筆跡を通じてその人の行動パターンがわかるからです。
これは、「文字を書くという行動に表れた特徴と、その他の日常行動に見られる傾向はどのような関係にあるか」を綿密に調べた研究結果をベースとしています。
しかも、単純にひとつの特徴だけで判断しているわけではありません。
ある特徴とある特徴が組み合わさると、ある種の相乗効果が生まれたり、逆に相殺しあったり、あるいは独特な第三の個性として表れていることがあるのです。
たとえば、「木」「大」などの文字に、「縦線の頭が短く、あまり上に突き出していない」という特徴があったとします。
それだけを取り上げてマニュアル的に言うと、協調性がある、腰が低い、縁の下の力持ち、自己主張をおさえぎみ。。。。といった言葉が並びます。
でも、その時には、文字の書き出し(第一画)がどうなっているか、というのも同時に見てみるわけです。
その部分がどんなふうに書かれているかによって、診断にはそれぞれ違ったニュアンスが加わります。
それはほんの一例で、見る所は実にたくさんあるのです。マニュアル化された単独の筆跡特徴だけでも70種類以上あり、実際はそれらの組み合わせで判断していきますから、プロの頭の中にはその何倍ものデータが入っています。
そうした作業を通して、「こういう特徴やこういう特徴が同時に表れているということは、こういう考え方や行動になっているはず」というふうに、焦点が合ってきます。その人にとってキーポイントになる部分も見えてきます。
たとえば、その人がある悩みを持っている場合、「葛藤が生まれる一番の原因はここではないか」と、ピンと来る瞬間があるのです。
そこから、筆跡のどの部分をどんなふうに変えればいいかも見えてきます。もちろん、元々の長所は生かした上で、必要に応じてプラスマイナスするのです。
それと同時に、「安易な決めつけはしない」ということも心がけます。
テレビ番組などで、面白おかしく「この筆跡の人は浮気する!」などと言い切る筆跡診断は、あくまでも単純化されショーアップされたものだと思って下さい。
実際の人間は、そう簡単に白と黒に分けられるものではないでしょう。そういう意味で、偏らない人間観というか、大人のバランス感覚も求められます。
こんなふうに、1枚1枚診断書をつくる筆跡診断は、とても地味で神経を使う仕事です。
依頼してくださる方が「自分にはこんな魅力や才能があるんだな」と再認識できるように、そして、望む方向へ少しでも近づいていけるように、これからも一つひとつ、丁寧に取り組んでいきます。
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