葉山で生まれる手作りヘルシーおやつ
ほうれん草&アーモンドのベジクラッカー、バジル&トマトの「凪せん」、プレーンクッキー、抹茶パウンドケーキ、etc.
これらのお菓子は、葉山の就労支援事業所『mai!えるしい』と『おやつ&デリ 3pmさんじ』が共同製造したもの。国産の無農薬野菜や雑穀をはじめ、厳選された素材で作られています。
先日、そのmai!えるしいのお菓子工房の内覧会に参加してきました。
まずは、プロデュースと商品づくりの指導を手がける3pmさんじ代表の横田美宝子さんによるオリエンテーションから。
もうこの時点から、横田さんの愛と信念と情熱がばしばし伝わってきます。見慣れているほわっとしたお姿とは一味違う凛々しさがたまりません。
そして参加者全員が白衣に着替え、ヘアキャップとマスクをつけて手を洗い、工房見学へ。
ほっとするアナログ感。職員・スタッフのみなさんがすぐそばで見守る中、自立を目指してmai!えるしいに通われる利用者さんの手で、丁寧に、黙々と作業が進められていきます。
すごいのは「この人はずっとこの仕事だけ」という分業体制ではないこと。「ひとりひとりがパティシエ」というコンセプトのもと、全工程を全員ができるように工夫されているのです。
・作業をやりやすくする道具(冶具)
・作業のコツを伝えるシンプルな言葉(「切って切ってくるりんぱ」など)
・イラストと文章で作業内容を説明した手書きのパネル
それらを駆使して、誰でもひとりでも作業を進めることができるようになっています。
時とともにみんなが変わった
mai!えるしいの利用者さんにとって、一つひとつできることが増えていく喜びは大きいでしょう。
お菓子作りの現場をいろいろな人が見に来ることも良い刺激になっていて、積極的に洗い物をするようになったり、遅刻が直ったり、長めだった休み時間が短くなったりと、変化が起きているそうです。
関心をもたれ、ほめられ、ありがとうと言われることがモチベーションを上げていく。
「みなさんこれまでそういう機会が少なかったので……」という施設長さんのお言葉に、ちょっと切なくなりました。
試食タイムには利用者さんがお茶を入れてくださり、私たちの前で一生懸命自分の気持ちも話してくださいました。
サポートする人たちのお話からも、関わる人全員にそれぞれの変化と成長があり、喜びが生まれているのが伝わってきます。職員間のコミュニケーションも以前よりよくなったといいます。
「社会貢献ではなくリアルな動機で始めた。それぞれ活かしあえるビジネスチャンスがあると思った。今も利用者さんに利益が還元されているけれど、まだまだこれから」と語る横田さん。
ビジネスとしてより成長させていくことで、よりみんながよくなり、つながりが発展し、多くの人に喜んでもらえる。今回の内覧会に参加して、それは十分に可能だと思いました。
おいしくて、その上おしゃれ
なぜなら、えるしいブランドのお菓子はきちんとした管理のもとで楽しく(←ここ重要!)作られている上に、お世辞抜きにおいしいからです。
よけいなものを加えないヘルシーな製品でありつつ、味に深みがあります。ほどよくスパイスの効いたベジタブルクラッカーや薄焼きのおせんべいはおつまみにもなり、ディップやチーズと合わせると一段と美味。(もっと買っておけばよかった。。)
パンフレットやパッケージのイラストなども利用者さんの手になるもので、横田さんのデザインでおしゃれに仕上がっています。
安心安全でギフトにも向いたお菓子をお探しの方に、おすすめです。
mai!えるしいでの内覧会は毎月開催されているので、興味のある方は葉山まで足を運んでみては?近くには県立近代美術館もあり、アートとともに美しい海の景観も楽しめます。
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